禁じられた遊び

小花Side②

「小花、早く服を脱げよ」

「嫌だよ、だって小山内君のベッドで…」

「いいから」

「良くないってば」

「俺の体だって、放置はよくねえっつうの」

「知らないよ、そんなの」

克波は私の服を脱がそうとしている

でも私は抵抗をしている

怪我をしている克波は無理に、服をはがそうとはしないけど

顔は必死だった

セックスをしたいって、顔に書いていある

克波が諦めたのか、ベッドに全身を預けると寝室に置いてある子機が鳴りだした

え?

電話?

だって今、小山内君がいないのに

「ねえ、どうしよう」

「あ?」

「放っておけよ」

「でも……」

克波が起き上がると、子機を手にした

液晶画面に表示されてある文字を、私も見つめた

『勇人携帯』

「んだよ、良い雰囲気なのに」

克波は子機を耳にあてた

「はあい?」

『小花とよりを戻したか?』

子機から、小山内君の声が漏れてくる

時間を見計らって、電話をしてきたのかな?

「まあ…ね」

『言っておくが、俺のベッドの上でヤるな』

「あ……無理
我慢できない」

『反対の足も折りに行こうか?』

「わーってるっつうの」

克波がため息をついた

小山内君には勝てないね
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