禁じられた遊び
等々力君がにこっと笑った

「西岡と仲良くなりたくて……」

あたしの耳元で囁いた

え?

「くだらねえ誘い方してんじゃねえよ」

低い声が背後から聞こえてきた

振り向くと、勇人さんが立っていた

不機嫌な顔をしている

「風紀委員が邪魔なんだよ」

勇人さんが等々力君を睨んだ

「風紀を一番、乱している生徒会長殿に言われたくありませんねえ」

等々力君が、ひるむことなく口を開いた

「桃香、行くぞ」

「え…あ、うん」

あたしは勇人さんに腕を掴まれて、引っ張られた

「またね!」

等々力君がにこにこと笑って手を振っていた

あたしもつられて手を挙げると、勇人さんに睨まれた

「あいつと仲良くする必要はねえ」

「はあ…」

「いいな!」

「はい」

何で?
どうしてそんなことを言うのだろう

変な、勇人さん

克波君と一緒にいる小花さんと目が合った

小花さんはくすくすと肩を揺らして笑っている

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