禁じられた遊び
「高値っていくらです?」

私は太ももに触れている克海の指を握った

これはビジネスよ

出ていくために、必要なお金を稼がないといけないの

克波より出してくれるなら、克海に抱かれるのもそう大差なんてない

若いがオジサンか…それくらいでしょ

他に何が違う?

「克波はいくら?」

「基本2万です」

「最高でいくら貰った?」

「5万」

「高校生の金銭感覚じゃ、そんなものか」

はははっ…と克海が額に手を当てて笑った

「最低で1回10万はどう?
私が1回イクごとに10万だ
私が気持ち良いと思えばさらに金を出そう」

「商談成立ですね」

私はほほ笑んだ

頑張れば一晩で30万は稼げるかも

でも、待って

35歳の性欲ってどんなものなの?

16歳とはやっぱり違うの

月に稼げるお金が克波より劣るなんて絶対に嫌よ

私には、あと1年もないんだから

もっともっと稼いで、お金を貯めて、九条家から出ていくの

私は母みたいにはならない

一生、男にとっての都合の良い女で終わりたくないのよ

私はわたしらしく生きていく道を選ぶの


こんな金だけの男なんか負けないわ

使うだけ使って、来年の4月にはポイしてあげるんだから
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