禁じられた遊び
「ふうん
説明するだけなのぉ?
結婚を前提に付き合います!…くらい宣言できないの?」

貴美恵さんが不満そうに口をとがらせる

「言わねえよ
良太郎に勘付かれるだろ」

「え? もしかして良太郎の妹?」

貴美恵さんが驚いた声を出した

え?
知っているの?

「義理のな
最近、再婚をしたんだ
母親の連れ子だ」

あたしの代わりに、勇人さんが説明してくれた

「そう…あいつねえ
最低野郎だから…ってごめん
桃ちゃんのお兄さんなのに」

貴美恵さんがハッとして、頭をさげた

「あ…いえ」

「いいんだよ
そいつも良太郎が最低男だって知っているから」

「ふうん、そういうこと」

貴美恵さんが納得した顔をした

たぶん、あたしが誰に犯されたのか、と理解したのだと思う

「やっぱり勇人が守らなくちゃね」

貴美恵さんが微笑んで立ち上がると、私の肩をポンポンと叩いた

「勇人に思いきり甘えなさい
こいつ、言葉にしないと相手の気持ちを理解できない鈍感男だから」

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