禁じられた遊び
わたしは黒塗りのベンツで、自宅前までテツさんに送ってもらった
隣にはずっと勇人さんが座っていた
勇人さんは不機嫌そうに足を組んで、ずっと窓の外を眺めていた
貴美恵さんは、『私が行く必要はないでしょ?』と言い、マンションに残った
車に乗っている最中は、何の会話もなく、テツさんが用意してくれたMDを聞いた
洋楽で、知らない曲が5曲流れたところで家に到着した
見慣れない一軒家
大きな家だ
庭はないけれど、土地の敷地いっぱいに三階建ての家がどーんとあった
1階と2階の部屋に明かりがついていた
テツさんが後部座席のドアを開けてくれる
あたしは頭をペコペコと上下に振りながら降りた
「すみません、送っていただき……」
「気にしないでください
夜道を女性一人で歩かせるわけにいきませんよ」
テツさんが優しく微笑んでくれた
「おい、邪魔だ」
車から降りようとしている勇人さんが、低い声であたしに行ってくる
「え…あ…」
あたしが振り返って謝ろうとする前に、勇人さんの長い足があたしのお尻に当たった
蹴られたのだ
あたしはバランスと崩して、前に転びそうになった
「あぶな……」
テツさんが手を伸ばしてくれた
前に転倒しそうになるあたしの身体を支えて、受け止めてくれた
「桃香様、大丈夫ですか?」
「あ…はい。すみません」
あたしはまたテツさんに頭をさげた
「トロいからだ」
勇人さんはあたしを見下ろして、冷たく呟いた
「……すみません」
あたしは勇人さんにも謝った
隣にはずっと勇人さんが座っていた
勇人さんは不機嫌そうに足を組んで、ずっと窓の外を眺めていた
貴美恵さんは、『私が行く必要はないでしょ?』と言い、マンションに残った
車に乗っている最中は、何の会話もなく、テツさんが用意してくれたMDを聞いた
洋楽で、知らない曲が5曲流れたところで家に到着した
見慣れない一軒家
大きな家だ
庭はないけれど、土地の敷地いっぱいに三階建ての家がどーんとあった
1階と2階の部屋に明かりがついていた
テツさんが後部座席のドアを開けてくれる
あたしは頭をペコペコと上下に振りながら降りた
「すみません、送っていただき……」
「気にしないでください
夜道を女性一人で歩かせるわけにいきませんよ」
テツさんが優しく微笑んでくれた
「おい、邪魔だ」
車から降りようとしている勇人さんが、低い声であたしに行ってくる
「え…あ…」
あたしが振り返って謝ろうとする前に、勇人さんの長い足があたしのお尻に当たった
蹴られたのだ
あたしはバランスと崩して、前に転びそうになった
「あぶな……」
テツさんが手を伸ばしてくれた
前に転倒しそうになるあたしの身体を支えて、受け止めてくれた
「桃香様、大丈夫ですか?」
「あ…はい。すみません」
あたしはまたテツさんに頭をさげた
「トロいからだ」
勇人さんはあたしを見下ろして、冷たく呟いた
「……すみません」
あたしは勇人さんにも謝った