禁じられた遊び
15分もなかった気がする

窓がコツコツとたたかれる音がした

布団から顔を出すと、テツさんが窓の外にいた

え?
ええ?

なんでここが私の部屋だってわかったの?

…て、あたし、まだ裸だった

布団で身体を隠しながら、あたしは部屋の窓の鍵を外した

「どうして、ここって?」

「簡単だよ
カーテン模様を見れば、女の子の部屋だってわかるよ」

テツさんがにっこりとほほ笑んだ

凄い観察力

なんか勇人さんより凄い人のように見える

「シップ、たくさん持ってきたんだ
貼ってあげるよ
顔以外を殴ったって言ったって、勇人様にはすぐバレちゃうのにね」

ウエストポーチからテツさんが大量の湿布を出してきた

「そ…そんなに」

「うん、桃香様が心配だったから」

「その…『様』は取ってください」

「じゃ、桃香ちゃん、体を見せて
湿布を貼って、少しでも悪化しないようにしないと」

『体を見せて』という言葉に、あたしの耳が真っ赤になった

部屋は真っ暗だったから、きっとテツさんには気づかれていないと思うけど

「電気つけても平気?
真っ暗だと怪我の場所がわからないから」

「え…あ、はい」

あたしは部屋の電気をつけて、テツさんに背中を見せた

「酷いね…女の子の体に傷をつけるなんて」

テツさんはベッドに腰をかけて、痣になっている箇所に丁寧に湿布を貼ってくれた

恥ずかしかったけど、お腹や鎖骨にも貼ってくれた

胸や太ももは隠してたけど…恥ずかしかった

良太郎に遊ばれた汚い身体だけど、テツさんに見られるのはすごくドキドキした
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