禁じられた遊び
「ごめんっ
今、なんて言ったの?
僕、耳が遠いからさぁ…聞こえなかったよ」
え?
テツ…さん?
性格、変わってない?
テツさんの顔は笑顔なのに、目が全然笑ってない
勇人さんは気にすることもなく、ソファに座る
尻のとなりにあった弁当の蓋に気がつくと、キッチンに視線を送った
「テツ、こいつは桃香の弁当をダメにしたらしい
朝食も…な」
「ふうん…そうなんだ」
テツさんの表情にはさらに笑みが広がる
良太郎の背中の上で長い足を組むと、手を下に伸ばした
良太郎の制服のポケットから折りたたみ式のナイフを取り出すと、刃を外に出した
え?
テツさん?
何をしようとしているの?
「俺のせいじゃ……あいつが、ドジだから」
「じゃあさ、スリッパの後ろにある汚れは何かなぁ?
…おっと…ごめぇん」
テツさんの手からナイフが離れた
良太郎の頬ギリギリを通って、床についている手の横に落ちた
ごとんと柄の部分が床にぶつかり、音をたてる
「嘘をついちゃいけないよ
僕は正直な子が好きなんだ
嘘をつく子はお仕置きが必要だよね?」
「あ…あのぉ」
あたしはテツさんと勇人さんの顔を交互に見つめた
勇人さんは楽しそうにテツさんと良太郎を眺めている
あたしの声に気がついたのか
勇人さんは視線を動かすと、あたしの顔を見た
「良いところなんだから黙って見てろ」
「『良いところ』って……どこがですか!」
「つまらねえ女だな
お前を殴った男が、今度は床にへばりついているんだぞ
良い気分だろうが」
「は?」
あたしは眉に力を入れる
何を言っているの?
こんなの見たって、嬉しくもないし
気分も良くないよ
今、なんて言ったの?
僕、耳が遠いからさぁ…聞こえなかったよ」
え?
テツ…さん?
性格、変わってない?
テツさんの顔は笑顔なのに、目が全然笑ってない
勇人さんは気にすることもなく、ソファに座る
尻のとなりにあった弁当の蓋に気がつくと、キッチンに視線を送った
「テツ、こいつは桃香の弁当をダメにしたらしい
朝食も…な」
「ふうん…そうなんだ」
テツさんの表情にはさらに笑みが広がる
良太郎の背中の上で長い足を組むと、手を下に伸ばした
良太郎の制服のポケットから折りたたみ式のナイフを取り出すと、刃を外に出した
え?
テツさん?
何をしようとしているの?
「俺のせいじゃ……あいつが、ドジだから」
「じゃあさ、スリッパの後ろにある汚れは何かなぁ?
…おっと…ごめぇん」
テツさんの手からナイフが離れた
良太郎の頬ギリギリを通って、床についている手の横に落ちた
ごとんと柄の部分が床にぶつかり、音をたてる
「嘘をついちゃいけないよ
僕は正直な子が好きなんだ
嘘をつく子はお仕置きが必要だよね?」
「あ…あのぉ」
あたしはテツさんと勇人さんの顔を交互に見つめた
勇人さんは楽しそうにテツさんと良太郎を眺めている
あたしの声に気がついたのか
勇人さんは視線を動かすと、あたしの顔を見た
「良いところなんだから黙って見てろ」
「『良いところ』って……どこがですか!」
「つまらねえ女だな
お前を殴った男が、今度は床にへばりついているんだぞ
良い気分だろうが」
「は?」
あたしは眉に力を入れる
何を言っているの?
こんなの見たって、嬉しくもないし
気分も良くないよ