禁じられた遊び

小花Side②

8時になっちゃったよ

もう小山内君たち、来ちゃってるよね

息が苦しいけど、頑張って走らなくちゃ

もう少しで、生徒会室だから

私の足、頑張って!

私は生徒会室の前で、呼吸を整えるとドアを開けた

「ごめん、遅れちゃった……って、え?
どうしたの?」

私は呼吸を整えながら、克波と桃香ちゃんと思われる女子を見つめた

二人とも背筋を伸ばして、背中に何かを隠したように見えた

「いや…何でもねえよ」

克波が私から視線を外して、口を開く

なんかあやしいんだけど…?

「お前、ホントにトロいんだよ!」
「…す、すみません」

克波が小声で女子に怒る

女子は泣きそうな顔をして、頭をコクンと下げた

なにをしてたの?

なんか
この部屋も埃っぽいんだけど

「克波、何をしたの?」

「…んだよ、何もしてねえよ」

「ねえ、小山内君は?」

「会長様のお部屋にいるけど」

「そう」

私は小柄な女の子に笑みを送ると、小山内君がいる隣の部屋に入った

小山内君が机に向かって、真剣な顔をしていた

「遅かったな」

「ん、ちょっとね」

「オッサンのくせに盛ってるんだな」

「…なんだ、知ってるんだ」

克波が話したのかな?

「いくら?」

「1回30万
昨日と今日で、200万稼いだよ」

小山内君が机の引出しから、紙袋を取り出すと私に差し出した

「使え」

「何?」

「ピルだ」

「何でそんな物を持ってるのよ!」
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