禁じられた遊び
小山内君が自嘲した笑みを見せた

「他のヤツにやろうと思ってな
でも小花のほうが緊急そうだから
また手に入れるから、気にするな」

「他のヤツって、克波と仲良くしてた女の子のこと?」

「桃香だ」

「随分なご執心だこと」

「まさか
テツが心配しているだけだ」

「あら、他人のせいにするなんて、小山内君らしくないね」

「うるせえよ」

「桃香ちゃん、可愛いね
ちっちゃくて、ふわふわしてる
食べたら甘そうだね~
綿飴みたい」

「食いたきゃ食え」

「嫌だよ、小山内君ににらまれたくないもん」

「睨むかよ」

「プレゼント、どうもありがとう!
協力者に感謝
桃香ちゃんに何を教えればいいの?」

小山内君が書類から目を離すと、顔をあげた

「お前の仕事を分担してやってくれればいい」

「え? 掃除くらいしかないけど」

「それでいいんだよ」

「了解」

私は紙袋を貰うと、会長室を出て行った

生徒会室に入ると、克波と桃香ちゃんがくるっと勢いよく振り返って苦笑いを浮かべていた

二人とも同じような表情をしている

「だから、どうしたのよ!」

「何でもねえって言ってるだろ」

< 73 / 200 >

この作品をシェア

pagetop