先生、この気持ちはどうすればいいですか?
あたふたする優作先生。 

かっこいい先生も好きだけど、
かわいい先生も捨てがたいな、
なんてね……。



「それにしても、
シュートすごかったです」

「そうかー?
ありがとう。
久々にボール蹴ったら、
昔のこと思い出しちゃった」

「今度、
コツ教えに来てくださいね。
先生、
シュート決めるなりすぐに
いなくなっちゃったんですもん」

「だっ、あれは、
かっこつけたのではなく、
実は……
職員会議の場所
わからなくなっちゃって、
焦ってたんだよー」

「そうだったんですか?」


「あ、真琴ちゃん
笑うなっ。
昼休みなんだから、
お互い早く
お弁当食べなきゃ。
じゃあまた!」

「はい、さようならー」



先生のはにかんだ笑顔が 眩しかった。

後ろ姿が見えなくなるまで、
その場から動けなかった。
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