先生、この気持ちはどうすればいいですか?
「ホントに優しい子だね。
……傷つけちゃったの
わかってる。
だから、
気にしてなかったフリは
しないでよ」



優作先生って、エスパー?


「気にしてなかったフリ」、
あっさりバレちゃった。



「正直……
ショックでした。
クラスの先輩に比べたら、
私なんか
どうでもいいんじゃないか、
って思って……」


「……もう、
同じ思いはさせない。
真琴ちゃんは
大事な生徒だよ。
いつでも何でも聞くから」


先生が「大事」って
言ってくれた……。


胸が熱くなる。




「先生、
……好きっ」


「何だよー、
また唐突に。
……物好きなんだな」

はにかんだ笑顔は、
甘いカレーより
ずっと甘かった。






本当に気持ちを伝えるのは、
どれだけ先になるだろう……。
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