おいしい紅茶を飲む前に
 珍しいことだと認識してしまった、フレディが夕食の席に一緒に着いている、ということが原因なのかもしれない。

 犯罪年の犯罪を抑えるために走り回る職業についている兄上は、多忙な日々に生きており、暇だらけなおばと妹と共に、こんなに穏やかな夜を過ごすことは難しいことらしいのだ。

季節もあるけれど、とは彼の言葉。

それがどういった統計学的根拠からくるものなのか、シェリルはまったく理解していない。(おそらくは兄上も)


 やがて、食後のお茶の香りを楽しみながら、おば上・ヘンドリックス夫人がこんな話を切り出した。

自然なように意識されながらも、唐突に近いタイミングで。
< 2 / 78 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop