おいしい紅茶を飲む前に
 もし見つかったら、そう意見することにしよう。言い訳ではなく。

そう決めたシェリルは、彼の後を追うことにした。

静かに静かに。

 なにかが起こってるのだとすれば、シェリルはそれを見ずにはいられない。好奇心、猫を殺す。なんて忠告でなんとかなるものならば、こんな性格は形成されていないのだ。

持って生まれたものだから仕方がないと言えば、あきらめがつくかもしれない。ため息のうちのいくつかくらいは。


 どこまでも猫を見習い、足音を立てず、彼女は常にフレディの死角をついていった。

絶対の効力を信じてでもいるのか、彼は振り返ろうとはしない。
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