おいしい紅茶を飲む前に
 ――『あなたのレディだったのでしょう。すまないことをしました。危険な目にあわせてしまったようです』

『お気になさらずに。危険なことに遭遇するのは、彼女の運命です。今回ばかりではありません』

『なるほど。あなたはご苦労をなさってるのですね』

『それは僕の運命なのでしょう』


 ふたりの続く会話は聞き取れなかった。

なんだか小声でひそひそと囁き合い、そして、笑ったりして……。

どんな、意味が。
< 69 / 78 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop