あいの手紙


会話が思うようにうまく続かない。


ほんとは話したいことがいっぱいあったはずなのに、
いざ涼を目の前にして言葉にできずにいた。


今までずっと電話にもメールにも答えなかったことを謝りたいし、やきもちだったのに、意地を張っていたこともちゃんと説明したい。


でも、なかなか素直になれない自分は
なんてめんどくさいやつなんだろう・・・
そう考えてしまって、
また言葉に詰まる。


こんなに近くにいれるのは、今は私だけなのに・・・
どこかで自信が持てずにいた。


こんな面倒な私と付き合っているより、涼にはもっとふさわしい相手がいるんじゃないかそう考えては落ち込む。

涼がだれかのものになってしまうのは絶対嫌なのに・・・



隣で静かに花火を見ている涼は
今何を思ってここに座っているのか。


その表情からだけでは推測することが難しかった。













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