あいの手紙
ドアを開けた先には見るからに、色気ムンムンな大人のお姉さん。
どーみたって…
宅急便ではないよね?
こぼれ落ちそうな胸元を強調した服は、はたしてこんな雪降る真冬に
意味があるのだろうか。
しっかり、じっくり相手を観察してしまった私を、イライラと不満げな表情で見下ろしてくる女に気づいて、ハッと我に返った。
「…あの、何かご用で?」
いちよう、挨拶程度に聞いてみる。
なかなか用件を話し出さないお姉さんに不信感は募るばかりだけど。
「あなた…広人の妹さん?」
…
「…違いますけど。」
何を言うのかと思ったら。
「あら…じゃあ、あなたが。」
そう言ってじーっとなめ回すように私を見てくる。
「なんだ。まだ子供じゃないの。」
品定めが終わったのか、私に"子供"というレッテルを貼り付けると、さっと部屋の奥を覗きこんだ。