あいの手紙
「お、お母さん…?」
そ、そんなにジーッと見すぎたら、川瀬君困るからねっ!!?
彼から引き離すようにお母さんの腕をギュッと引っ張った。
「かわせ君…?もしかして…ゆうご君よね~?あら、やだ。苗字変わってたから、私全然気付かなくって!!大きくなったわねぇ~」
突然何を言い出すかと思いきや、彼にニコニコと話しかけるお母さんの言葉が全く理解できません…。
あなた、お母さん、、、川瀬君とお知り合いで…?
どんな勘違いをしてるんだか、一体誰と間違えてるのか。
「お母さん…?もしかして誰かと間違えてる?」
ますますテンションの上がり続けるお母さんをそろそろ娘として、世間様から痛い目でみられないように止めなくては、と口をはさんだのに・・・
「あら!?ゆうちゃん!!ゆうごくんよっ?!あんなに昔よく遊んでたじゃないっ!?ねぇ?」
お母さんが同意を求めて振り向いた先の彼はどこか戸惑っているように見えて…
やっぱりお母さん、どこぞの誰かさんと間違えてるよ・・・。