あいの手紙
最後の方はもう尻すぼみ状態で何を言っているのか聞こえなかったかもしれないのに、
まるで最初っから何を言うのか決まってたかのように
「嘘ついてんじゃねーよ」
そう肩を突き飛ばされた。
ヨロリときた体勢を整えて真っすぐに突き飛ばしてきた相手の顔を見据える。
絶対一生この顔忘れねぇ。
そんな勢いで。
相手も私が睨み返したことにすこし動揺したのか、口調が速くなる。
「こっちには証拠だってあるんだからっ!!昨日川瀬君と一緒に帰ってたでしよ!?」
ずいっと突き出された手に握られた携帯の画面には、制服を着た2人の人の後ろ姿がちんまりと写っていた。
こんなんじゃ、これがあたしだなんてわかんないじゃん…。
あまりの小ささに、なんて反論すべきかわからない。
一緒に帰ったのは事実だけど・・・
「残りの高校生活楽しく送りたいなら、今すぐ川瀬君と別れてよね。彼もあなたに付きまとわれて迷惑してるから。」