あいの手紙
あぁ゛ー
そんなことは後でなんとかしようっ!
早く帰りたいっ
寒いっ
そう思い立ってカバンを持ち上げて振り返ると教室のドアがいきなり開いた。
ぎゃっ!なにっ!?
突然開いたドアから体を覗かせたのは、
スラッと背の高い、ジャージ姿の川瀬優吾だった。
「あ、やっぱりいた。」
ニッコリと笑顔を向ける彼はまだ私の今の状態に気付いてないようで、
ズンズンと教室の中に入ってくる。
こんな姿
見られたくないっ!!
その一心で彼から逃げるように窓際まで駆け寄り、無理やり教室のカーテンで自分の体を隠した。
「どうした?」
私の行動が怪しかったせいか、彼はますますその歩調を早め構うことなく近づいてくる。
「や…ダメ、ストップ!!」