あいの手紙



「昨日はごめん。」



突然聞こえた言葉に思わず振り返った。




そこには私に背中を向けたままの川瀬君が立っていた。





な、なな…



びっくりし過ぎて言葉が上手く出てこないとはこのことで、


喉まで出かかっている言葉も頭の中でこんがらがっている言葉たちも、



全てが私の中でぐるぐると渦を巻いていた。





「か、川瀬くん…」



やっと振り絞って出たのはこれだけで、



彼は私の次に続くであろう言葉を待ってくれている。




ど、どうしようっ何か言わなきゃ!




「さ、最近よく会うね!」



考えすぎた結果、
結局訳のわからない答えになってしまった。






彼はやっぱりどこか苦笑いで、

って私のせいだけれど。



この状況に混乱してる私を川瀬君は見兼ねたようで、


「昨日のことなんだけどさ…」




そう気まずそうに私を見てきた。





昨日って…


と思い返してみると、
今でもありありと思い出せる。



体の体温が一気に急上昇した。
顔が熱い。きっと真っ赤だ。




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