あいの手紙
「
その子はきっと、迷惑だったなんて思ってないよ。」
と、川瀬君てば優しい言葉をかけてくれるけど、
「……そうかなぁ~…」
どうしても素直には受け止められない。
まぁ、当然といえば当然だけど。
「あっ!そういえば!
その子
川瀬君と同じ名前なの!
"たちばなゆうごくん"
って言うんだけど、私"たっちゃん"って呼んでたからなかなか思い出せなかったんだけど、
この間、私のお母さんその子と川瀬君を間違ったみたいで・・・
ほんとごめんね!」
パンッと手を合わせて、この前の母の非礼を詫びた。
「いや…全然。謝らなくていいよ・・・。
けどさ、中西その"たっちゃん"とは今も仲いいの?」
たっちゃん…?
彼に指摘されるまで全然気にしていなかった。
「そういえば、
たっちゃんあの遠足のすぐあとに引っ越しちゃったんだっけ…」
あの日誕生日プレゼントを貰ってすっかり浮かれていたけれど、
確か次の日に
幼稚園でたっちゃんが明日遠くヘ引っ越しますと先生から発表があった。