あいの手紙
「そっか…
それじゃ、
その"たっちゃん"に今でも会いたい?」
…会いたい?
そう聞かれて、一瞬言葉に詰まってしまった。
素直に言えば…
会いたい。
けど、ついこの間までたっちゃんのことをすっかり忘れていた私に
そんなこと言う権利なんてあるだろうかと思ってしまう。
思い出したら芋づる式に思い出が溢れてきたけれど・・・
つい、だまりこくってしまった。
答えが見つからない。
「…会いたくは、ないとか?」
なかなか答えない私に
さらに突っ込んだ質問を投げかけてくる。
「会いたくないわけじゃない。…むしろ、会いたい。・・・けど、」
ここから先が上手く口から出てこない。
「……けど?」
彼に優しく問われて少し固く強張った口が緩んだ。