あいの手紙



私ってば・・・



はぁ、とその時の失態を反省するけど…







その日のことを思い出すことはなかった。





「おでこをぶつけてうずくまってるゆうに近づくと、涙の溜まった目でひっしと睨み付けてくるんだ。俺はそんなにぶつけたことに怒ってるんだと思って、すっごい必死に謝ったんだけど・・・


謝っても謝っても許してくれる気配がなくて、なんだか余計に表情が暗くなっていってた。

俺ももうどうしていいかわかんなくなって、ただゆうを見つめ返すしか出来なかった。








私…どんだけひねくれ少女なんだろ。


淡々と隣で話続ける川瀬君はなんだか複雑そうな顔。





そのさきをいい淀むような、けど話してしまいたいような・・・



自分の感情に板挟みにあったような感じだった。




「それから、私…また何かした・・・?」



自分が何かこれ以上川瀬君を不愉快にさせるようなことをしていないといいけど…


そういう想いを込めて言った。






「…なんていうか、しばらくじっとしていたかと思ったら急にゆうが立ち上がって、今までぎゅって握ってたっぽい皺くちゃの紙を俺に突き出してきて。

訳もわからず受け取ったら、"また会えるおまじないだから。"って小さく呟くんだ。

とりあえず、ありがとうってお礼言うと、せきを切ったようにわんわん泣き出してさ。
オロオロしながらも泣かないでって宥めるので精一杯だったよ。」





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