アルハズナイコト


…未来?


「僕のいた世界…つまり、この世界の未来とこの世界を行き来できる」


…未来と今を行き来…?


「そして僕の仕事は、未来での異常の原因をつきとめ、場合によっては少々いじる」

「…やめてよ…バカじゃない?今は今、未来は未来で、変えることなんか…」

「変えるんじゃない。正すんだ」

「…正す?」

「未来では、技術が進歩している。今よりずっとね。しかし、進歩すればするほど、比例して説明し難い異常現象も現れる。…僕らは、その現象について研究しなくてはいけない。だからこそ、時を自由に移動出来る選ばれた人たちが最も重要な鍵を握っている…が」


…が??


「…いきなりこの世界に来て…さすがに右も左も分からないだろう?」


一人で初めて異国に行った時と同じ感覚?


「そこで、その世界でのパートナーを決めるんだ」

「パートナー………って私!?」

「そう。パートナーには鍵を与え、扉を開けたら契約成立」


勝手に契約しちゃったよ。。。


「ちなみに鍵はパートナーの心の形だから、相性も必要になってくる。鍵穴に通ったってことは、僕と君は相当相性がいいらしい」
< 11 / 42 >

この作品をシェア

pagetop