アルハズナイコト
「だぁ―――――ッ!!だからそんなのあるはずないでしょ!?」
「だってね、だってね、花子さんがでるんだって!!三番目のおトイレは、のろわれてるんだって!!」
「あんたねぇ、この前は人面犬、先週はろくろ首だっけ?で、今度はトイレの花子さん?いるわけないって言ったでしょ」
「だってね、秋ちゃんが」
「氷(アイス)、よく聴いて。よく考えて。
犬は、しゃべらない。
首は、伸びない。
花子は、トイレの前から三番目にいるの?後ろから三番目にいるの?両側にあったらどっちにいるの?なにより」
はぁ、とため息をついてから言った
「三番目にいる花子さんは、この世にどんだけいるのさ?」
確かに
"どこの"と限定されない以上
この世の三番目のトイレは
一体 いくつあるのだろうか?
「結果、いない。いても困る。ムダに信じないでよね?いるはずないのに」