輝きの風
部活がお休みの日は僕の個人練の日

だから今日は個人練の日

今音楽室に居るのは去年卒業の先輩と
トランペットの愛だ。
愛は僕につき合って練習に来てくれたんだろう。

先輩達はめずらしそうに僕を見てる…。

まぁ…僕は楽器吹いてる間はそんなん気にしないんだけど…。

『だいぶ音でるようになったなぁ
後はシとドが出れば問題ないんだが……』

『…それにしてもカビ臭い楽器だなぁ』
『くそっっしっかり出ろこのオンボロ楽器』

「ぴぎぃぃぃ」
またバスクラが高い声で泣いた。


僕がイラついたこと言ったりすると必ず泣く…いやっ実際は吹きながら言えるわけないから
思うっなんだろうけど……。

『あ--もぅ…ごめんなぁ一緒に頑張ろなぁ…
つか本当ごめんなぁ僕なんかで
本当はお前も上手な人が良いよなぁ…
でも頑張るから
コンクールまで堪忍なぁ』

シの音が歌った。
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