輝きの風
今日も部活お休み。 だから僕の個人練の日。
卒業した先輩方がまた来てる。
愛もいっしょだ。
愛のトランペットの音はどこまでも真っ直ぐで芯があって気持ちがいい
そして吹いてる方も楽しそう。
僕のボーちゃんはある程度まで音がでるようになったがまだ吹けているとまではいかない。
なんせ独学でバスクラを吹くわけだからどんな音がいい音なのかさっぱり。
ちょっと吹いてたら音楽室から4人の先輩がいなくなった…。
「どこにいったんだろうねぇ?」
って切り出したのは愛。
僕はそんなわけ無いって思いながら
「さぁトイレじゃね?」
「てかなんで先輩休みのたんびに来るん?」僕の本心だ。
「んーー暇人なんじゃなぃ。」
「てかバスクラちゃん出るようになったねぇ」笑顔の愛
「だろ!まぢバスクラかっけぇし!!好きやし!!!」
返事になってなぃ…でも僕はこれを唱えてないといけない。そうじゃないと今にもボーちゃんを…相棒を置いて逃げ出したくなってしまうから。
でもこの言葉は嘘じゃなぃ。
ただ僕の心はフルートが優雅に歌っている。
「今日ご飯食べにいこーよ」
帰ってきた夏美先輩の声。
帰ってきたなりなんなん。
でも僕達は喜んで
「行きます!」
って答えた。