キミの隣は特別席Ⅱ

パーティーが始まり、おじい様のスピーチなどいろんな著名人のスピーチがあり、今後の春沢グループについての話がお父さんからあった。


「今夜はお忙しい中、私の父の米寿のお祝いにお越しくださり、ありがとうございます。
今後の春沢グループについてですが、会長の席を長男の優輝に、そして彼が立ち上げた会社の社長取締役を二男の優一。私は息子たちを支える相談役にと考えております。
若い2人なので不安に思う方もいると思います。今後も私たち春沢グループをよろしくお願いします。」

深々と頭を下げる父さん。その隣に立つ兄貴と俺も頭を下げた。パチパチと拍手が聞こえる。
父さんは頭をあげると、俺の方を一瞬見た。

いよいよか…

「今夜はもう一つ、ご報告がございます。」

会場がざわついた。

「二番目の息子の婚約発表です。」

さらに会場がざわめく…
父さんは気にも留めずに話しを続けた。

「まだ、学生なので結婚は卒業後となります。」

招待客の中にはメディア関係の人もいるため「相手は誰なんですか?」と質問が飛んできた。
父さんはにこっと微笑むと

「息子の口から紹介してもらいましょう。」



はぁ!?聞いてないぞ!!




俺の所にマイクが回って来た。

何話せばいいんだよ!?


「えっ…と、まずは私の婚約者を紹介します。」

マナが俺の横にすっと立ち、綺麗なお辞儀をした。

「名前は城田マナさんです。」



その後、ステージでのスピーチが済み、マナといろんな人に挨拶をして回ることになった。



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