キミの隣は特別席Ⅱ
翌日、お昼頃にホテルを出て家に戻った。
数週間後に北杜さんのところのパーティーがあるからその準備しててと優一から指示があったので、雪音ちゃんにパーティー用のメイクの仕方などいろいろ教えてもらった。
最近の優一、忙しそう…あたしに出来る事って何かないかな?
毎日手作り料理で野菜とか栄養面を考えてるし、まぁ絢に教えてもらってるけど。
ほかには…?
あたし優一の役に立ってるのかな?
リビングのテーブルにパソコンを置いてレポートを作成中そんなことを思ってた。
そんなことを考えてるから一個も進まないわけで…
「明日提出なのになぁ…」
ため息をついてレポートに取り組もうとした時、玄関が開く音が聞こえた。
「ただいま」
「おかえり!」
「こんな時間まで起きてたのか?」
こんな時間?
壁にかかっている時計を見ると日付がかわっている。
「嘘!?早くしなくちゃ!!」
「レポートか?」
パソコンをのぞきこまれてそう言われ、頷いた。
「提出し遅れるなよ。自分のことは自分でするから、お前はそれをしろ」
「ごめんね。」
「いいよ。もう一緒に住んでるんだから家族みたいなもんだろ?婚約してるんだから」
そうだよね…本当に婚約してるのかな?前と変わらないからなぁ…
.