キミの隣は特別席Ⅱ
「マナ!!」
なんでついてくるのよ!?
「来ないでよ!」
「話がある…」
優一があたしの腕を掴んだ。
ゆっくりと歩きながら、優一が話し出した。
「あのな…俺、将来春沢のどれかの会社で社長をする約束してんだ…それの下準備として兄貴の手伝いしてんだ…わかってほしい…」
「うん…努力する…」
そう言うしかなかった。
「でも、優一…少しは時間作ってよ!!」
「今さっきの言葉聞いてたか?」
ちょっと優一が怒った。
「聞いてた…でも…」
「でも何だよ?」
「なんでもない…それじゃあ…ばいばい」
そう言って、家に入った。
「おかえり!」
母さんが顔を出した。
「ただいま…」
そのまま部屋に上がった。
久しぶりに優一と喧嘩しちゃったよ…
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