キミの隣は特別席Ⅱ
優一side


これまでの人生の中で一番悩んだ。

よくよく考えれば、俺…マナに『結婚しよう』と言う一言をきちんと言ってない…

婚約も親たちが勝手に決めたことだし、でも大学卒業後かならず言うつもりにしてた。
それが早くなっただけだと…





どんなプロポーズがいいか?

場所は?

言葉は?

指輪は?

自分の心の中で一問一答をする。






だいたい学校が終わり、会社に行った。
今はほとんど藤本さんに任せてある。彼からいろいろ会社の細かいことを教えてもらったり、仕事をしてたりする。


仕事が終わると日付が変わっていたりする。

マナ、寝てるだろうな…



車からマンションをちらっと見る。

まだ起きてるな…

カーテンの隙間から光が見えた。

1日に少ししか会えないから、少し嬉しくなる。
毎朝必ず一緒に朝ごはんを食べるようにしてる。たぶんいろいろマナは気が付いてないけど…




仕事の予定がない日にホテルのレストランの予約を入れた。

マナにプロポーズをするために

それから、指輪も。マナに似合うものを選んだ。

マナ、気にいるかな?


言葉だけ…なんと言うか…悩む…

ストレートに『結婚しょう』と言うか…取り合えず、先に勝手に婚約したことを謝らないとな…




ホテルに予約を入れた前日の夜。

マナはレポートに追われていて、出かけようと誘えなかった。



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