キミの隣は特別席Ⅱ

翌朝、7時に起きるとマナがリビングのテーブルに寄りかかって寝ている。

ベットにいないと思った…


取り合えずマナを起こして、俺は朝ごはんの準備。

久しぶりにキッチンに立つな。いつもマナにご飯作ってもらってるから

可愛らしく俺の側に立つマナに『俺の言うこと聞いて』と久々に命令。

ご飯を食べながら、軽く今日の晩にしとくことを言った。


サプライズの方が驚くだろ?
計画をちょっとだけ変更。



学校でもプロポーズの言葉を考えていると、樹に声を掛けられた。

「マナちゃんと何かあった?」

「何も…なぁ、樹は雪音にプロポーズしたか?」

いきなりの質問にちょっと目を丸くした。

「まさか…してないの?婚約したのに」

「あの婚約は親が勝手に進めたので、まだ俺からはマナに何も言ってない。」

「そっか。ちなみに俺はしてるけど。」

ちょっと自信満々で答えられた。

「なんて言った?」

「教えない。自分で考えろよ。まぁ…『俺が大学卒業したら』的な」

にやにやしながら言う樹。

あんまり参考にならないな…

俺はため息をついて、言葉を考えた。



マナを迎えに部屋に一旦帰って、ホテルに向かった。

一番景色が綺麗な席に通してもらう。
乾杯をしてから、マナの目の前に指輪の入った小さな箱を置いた。

驚いた顔をしているマナに開けるよう促した。

開けてからも驚いているマナから、指輪をとってマナの指に通した。


「綺麗…優一、ありがとう」

とびっきり可愛い笑顔を俺に向けている。




その笑顔をいつもみていたい…




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