キミの隣は特別席Ⅱ
「マナ、勝手に俺の親が婚約を進めてすまない。俺の口からまだはっきりと言ってないから。」
マナの目をじっと見つめながら、口を開く。
「マナ…俺たちが大学を卒業したら結婚しよう。あの部屋で俺の帰りを『おかえり』って言って出迎えてほしい。」
マナが『おかえり』って言う姿が好きだ…
手作り料理を俺が『おいしい』って言うのを待ってる姿も…
必死に勉強してる姿も…
誰にも見せたくないほど可愛い寝顔も…
マナの指に指輪を通した時に見せた笑顔も…
マナの全てが愛おしい…マナの全てが欲しい…
マナは涙を流している。口を手で押さえて…
「愛してる、マナ。」
誰よりも…世界で一番…
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