キミの隣は特別席Ⅱ

『lily』に着くとおばさんがカウンター席に通してくれた。

ランチが終わると絢がキッチンから出てきた。

「珍しいね?仕事中に訪ねてくるの」

「うん、ちょっと絢に相談したいことがあってね…」

絢は相談と言って首をかしげた。


うっ…また気持ち悪いのがきた…


「マナちゃん…ちょっと大丈夫?」

あたしが口を手で押さえたから絢はあたしの背中を撫でてくれた。

「うん…大丈夫」

「もう今日の仕事終わったから、あたしの家に来る?車で来てるの」

絢って意外と冷静…もしかして気がついたかも






絢の運転で家に行った。その途中で瞬くんを拾ってから

「マナちゃん、もしかして出来たの?」

ソファーに座ったらすぐ絢に聞かれた。

やっぱり気がついたんだ…

「確信はないけど。遅れてるし、つわりっぽいのがあるの」

「じゃあ…まだ病院とかで調べてないの?」

うんと頷いた。

「今日帰ったら春沢くんに相談しなさい。」

「わかってる」

わかってるけど…まだ結婚してないし、もう大学卒業するからいいけど…

「結婚する約束してるから大丈夫よ!喜んでくれるって」

絢に励まされて家に帰った。


優一早く帰って来ないかな


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