キミの隣は特別席Ⅱ

翌日

緊張するな…出来てるといいなぁ…

検査が終わり待合室で待っていると

「春沢さん!」

名前を呼ばれて診察室に入った。
おばさんっぽい女医さんがにこにこしながら座っている。

にこにこしてるってことは…






「おめでとうございます。」





「本当ですか!?」

マナが嬉しそうに聞き返した。

「本当ですよ。一ヶ月目に入ったところですね。」


マナのお腹には…

この場でマナを抱きしめたい…

それでは足りないぐらい、いや表現できない喜びが心を満たしている。





「まだ結婚はされてないと院長の息子さんから聞いたんですが」

女医さんはちょっと不安そうに尋ねてきた。

「来月大学を卒業するので、その後結婚をと考えています。」

俺が説明すると女医さんはぽっとしたようににこやかになった。





部屋に帰って一番初めにお互いの両親に知らせた。

俺の親からは式を早めようとのことだった。
でもマナと相談するから結婚式の話は保留にさせた。

そりゃあ6月に式上げるとしたら、もしかしたらマナのお腹出てるかもしれないから…でもウエディングドレス、雪音と雅さんが作ってくれるらしいしな…







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