キミの隣は特別席Ⅱ
5月の始め、GWの真っ只中
もう何なのよ!!優一の奴!
楽しみにしていたデートをいきなり「行けなくなった」って!?あの仕事馬鹿!!
優一はお兄さんに呼ばれて、会社の手伝いに行った。
街中を一人で歩くのは寂しい…誰かいないかな?今から遊べそうな人…
松堂と雪音ちゃんは旅行に、茜は彼氏とデートって言ってたっけ?
そんなことを思っていると、ケータイが鳴った。
画面を見ると、『絢』と表示されている。
「もしもし?」
「あっ!マナちゃん?今空いてる?」
絢がやけに嬉しそうに言う。
「そうしたの?」
「今から家に来てくれる?」
今から?まあ、暇だからいいけど
「分かった。今から行くね?」
そう言って、電話を切った。
絢と涼先はこの春、結婚と同時に家を買った。
買ったと言っても、前に絢の両親が住んでいた家がまだあったらしくその家をリホームした。
あたしの家からは少し遠くなったけど、歩いていけない距離ではない
ピンポーン
あれだけ荒れてたのに、こんなに綺麗なるとは…
「いらっしゃい」
絢が嬉しそうに出てきた。
いったいなんだろう?
「お邪魔しまーす」
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