キミの隣は特別席Ⅱ
痛っ!なにすんの!?
「み、認めないから!あたし、お父様に頼んだの」
アンナさんがクスクスと笑った。
「アンナ、言っとくけどさ…そんなことしても無駄だからな。」
アンナさんがしたことは想像つく…もうこんな事何回かあったし…
あたしはアンナさんにイラっとしたけど、この状況になれてしまった。
「何言ってるの?」
アンナさんが慌てて優一に尋ねた。
「婚約とか無理だから…兄貴とかに言っても無駄だから…そろそろ帰ってくれないか?」
優一がアンナさんを睨みつけた。
「会社がどうなってもいいの!?」
やっぱり会社がらみか…
「こんなちっぽけなことで潰れる会社なのか?お前のとこ?」
「…」
アンナさんは下唇を噛んだ。
「今から会長に頼んでお前んとこの会社と解約してもいいんだよ」
そろそろ優一を止めないと!
「マナ」
「な、何?」
「俺のケータイ」
この時って渡すべき?
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