キミの隣は特別席Ⅱ

「マナ…心配かけてごめんな」

優一の顔が一気に穏やかになった。

「こっちこそごめんね?」



お互い、久しぶりに笑顔になった…






「マナ?」

「何?」

「お前いつ日本に帰る?」

いつだっけ?

「えぇ…っと確か…明日。優一はまだ仕事でしょ?」

あたしがそう聞くと、優一は顔をしかめて頷いた。

「あと2日だったんだけど…明日帰ることになった。」

「なんで?仕事は?」

「兄貴がもういいって。俺がする仕事もう済んだって。一緒に日本に帰ろうか?」

「うん!」








優一の検査の結果、翌日退院できることになった。










松堂家の専用ジェットで4人で帰ることになった。

「まったく観光できなかったわね!」

雪音ちゃんが優一を睨みつけながら言う。それに対して優一は目をそらしていた。

「観光はまた今度だね?」

とみんなに言った。

「そうだな」

「そうね」

「いつでもジェットだすよ」








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