キミの隣は特別席Ⅱ
「もしもし?」
兄貴が疲れた声で出た。
「今、樹から聞いたんだけど、北杜の娘と俺の婚約話があるって」
「あぁ~それ?お前がいい返事してくれたら、進めようかなって思ってる。」
「父さんたちはどう言ってんだよ!?」
興奮して声を荒げる。
「この話持ち込んだの父さんから」
えっ!?父さんから…?
「お~い、優一、父さんも一応お前次第にしてくれてるんだから、よく考えろよ」
そう言うと、兄貴は電話を切った。
マナもこれを知ってるのか…?
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