キミの隣は特別席Ⅱ
優一side


マナを追いかけることができなかった…

エレベータのドアの隙間から見えたマナの目が追いかけ来ないでって言っているようだった。


「くそっ!!」

自分が情けなくて…

好きな女一人守れない…

そんな自分に腹が立った



一人部屋でいると、チャイムが鳴った。

ドアフォンを見ると、画面に樹が映った。

「今開ける。」



樹を部屋に通した。

「雪音から連絡があってな…」

と静かに口を開いた樹。

情報が早いな…

「マナちゃんと別れたのか?」

「マナがそうしたいって…俺は別れたくない…」

「なら、行動起こせよ!!マナちゃんと一緒にいたいなら、優輝兄さんやおじさんを説得しろよ!」

樹は行動起こす前から諦めるなと俺に喝を入れた。

「兄貴と話してくる。」

マナがなんて言おうと、別れに家のことを持ち出されるのは嫌だ
納得ができない!

絶対、兄貴になんか言われたはずだ!






俺は急いで車を走らせた。




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