キミの隣は特別席Ⅱ
「マナちゃん?」
後ろから、聞きなれた声がした。振り返ると、絢と涼先が立っている。
「絢!!」
「誰?マナちゃんの友達?」
男が足を止めて振り向いた。
もしかして絢に惚れた?
「そうよ!手、放してもらえる?友達と帰るから」
「ちょっと待って、あの子紹介…」
やっぱり、絢に惚れた!
「お断り!あの子のお腹見なさいよ!」
バーカと言って、絢たちの方に行った。
男はポカーンとしている。
絢が妊娠してるのに気が付いたかな?
「いいのかい?」
涼先の車に乗せてもらった。
「何が?」
「あの男の子ほって来て。」
「いいの!茜に誘われて合コンに行ってただけだから。それよりなんでこんな時間に妊婦があるいてんのよ!」
絢たちに尋ねた。
「ちょっとお祖父さんの所に行ってたら遅くなっちゃって、あの近くのレストランでご飯食べてたんだ。」
「そうなんだ。お祖父さん元気だった?」
お祖父さんとは涼先の祖父のこと
「お医者さんがもう歩けないだろうって…あと早くひ孫の顔が見たいって言ってた…」
「そっか…元気な赤ちゃん見せてあげたいね?」
「うん!それより…マナちゃんそろそろ話してくれないかな?」
と絢。
「何を?」
「春沢くんと何があったの?雪音ちゃんから別れたって聞いたけど?」
これ以上隠せないか…
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