キミの隣は特別席Ⅱ
すぐにマナが店に入って来た。
「優一…」
マナの目には涙が浮かんでいる。
「座って話そう…話したいことがたくさんあるんだ。」
マナは頷くと俺の向かい側に座った。
「マナ、今回のお見合い話なんだけど…あれ父さんたちの作り話なんだ。」
「えっ!?」
驚くよな…俺も驚いたし
「俺たちを試してみたんだって…聞くけどマナ」
なぜか緊張している…一呼吸置いて、口を開いた。
「俺と一緒にいてくれるか?」
マナは泣きながら何度も頷いた。
「あたし…他の女の人に優一を渡したくない…」
「嫌な思いさせてごめんな…」
マナの頭を優しく撫でた。
「お兄さんに言われて、優一と別れようってすっごく考えた…優一は二男だけど有名なは春沢家の人間だし…将来はどっかの金持ちのお嬢様と結婚するんだって…」
泣きながら言ってるためちょっと聞き取れなかった。
「マナ、これから一緒に歩いて行こう…」
マナはにっこり微笑んで頷いた。
「話は済んだかしら?」
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