キミの隣は特別席Ⅱ
お義母さんが店員さんを呼んだ。
「これ買うわ。あと、このどれすに似合うアクセサリー類見せてくれるかしら?」
や、やっぱり…すごい…
「これつけて見て」
この後数分、つけたり外したりを繰り返してやっと決まった。
お義母さんは慣れた様子で手続きをすました。
「あの…代金は…」
恐る恐る尋ねてみる。
「大丈夫よ!優一のカードで買ったから。」
「えっ!?」
にこっと微笑んだ。
「あたしがお金を出そうとしたら、あの子からこれで買い物してくださいって。優輝の手伝いっという名のアルバイトでためたお金だって」
優一は頑張ってお兄さんに追いつこうとしてんのかな?
「マナちゃん…今回は嫌な思いさせてごめんね?」
「いえ…あたしが全然優一を信じなかった罰だったと思ってます。」
今回の事は優一を信じなかったあたしのセイ…
「実は、これ春沢家の恒例の行事みたいなのよ。」
「恒例の行事ですか?」
「うん。あたしと優平が結婚決めようとした頃に優平さんの親に今回みたいなのされたの」
「じゃあ…いきなり婚約者が現れたんですか?」
「そうよ。しかもかなり有名なわがままのお嬢様!」
怒ってる…そんなに嫌いな相手なんだ
「今回はかなり優しい方よ。あたしの場合は本物の婚約者だったから。あたしたちは駆落ち同然で家を出たの。」
「そのあとどうされたんですか?」
お義母さんは嬉しそうな顔をし
「優平は春沢の一人息子だったから、すぐに捕まって、春沢の家に連れて行かれたの…優平は親に『花香を一番愛しているんだ!俺に春沢を継いで欲しいなら花香を認めろ!』って…あの時の優平の顔は忘れられない…」
本当に大変だったんだ…いつか優一のお義父さんに会ってみたいな!
その後、有名な日本料理店に連れて行かれた。
とても緊張したけどいい経験になった…
お義母さんと別れ際
「また買い物にいきましょう!しばらくは日本にいるつもりだから」
「はい!お休みなさい」
「おやすみ」
運転席が開いき、優一が顔を出した。
「今日は疲れただろ?ゆっくり休めよ?おやすみ」
「おやすみ!」
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