キミの隣は特別席Ⅱ
「優一!」
兄貴が書類をひらひらさせながら俺を呼んだ。
「何ですか?」
「これ教えてたっけ?」
見せてくれたのは、俺の中学の同級生が載っている書類。
「これなんですか?」
「それ、今さっき送ってもらった。亀村のお嬢さんとロシアの大富豪が結婚だってな。驚きだな!」
これ見たらそれぐらいわかる…でもなんで俺にこれを?
「お前にそれを見せたのは、招待状が届いてたんだよ。日本を離れるからお別れパーティーするって亀村から。お前の同級生だし、俺が行ってもな。」
まあ…そうだろ?
「いいですよ。行っても」
他の奴らにも会えそうだし!同窓会っぽくなるかな?
「マナちゃん連れて行けよ」
「どうしてですか?」
マナは関係ないだろ?
「お前の恋人としてな。あとマナちゃんにパーティーの雰囲気を慣らさせてあげろ」
それもそうだな…将来のことを考えたらいいかもしれない
パーティーは2月の第3日曜か…あと一カ月ほどあるな…
夜7時過ぎ、仕事も終わって自分の部屋でマナからの電話を待っている。
その時、ケータイが鳴った。
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