おれの恋



『早いね…』


「何言ってんの!!もう10時すぎてるで?」


時間を聞いて、一瞬で眠気がすっ飛ぶ…



『もうそんな時間!?何時に出るん?』


「いつも早起きやのに珍しいね?てか、そろそろ出ようかな?って…」


『駅まで送る!急いで用意するから待ってて!』



自分の部屋に戻り、着替えを済ませ

ドタドタと階段を降りて行く



「もっと静かに降りれないの!?」


リビングから、オカンの怒鳴り声が聞こえる



『ごめんごめん。てか〜空、送って来るから。』


「あら、お父さんが車で送ってくれるってよ?」



オトン!!気紛れで父親らしい事して

邪魔するなよ…。



チラッと、空の方を見ると…

空も知らなかったらしくて、嫌そうな顔をしている。



「お母さんも行くから〜」


そう言ったオカンの声と顔が

いつもより明るい気がするんやけど…。



「嫌なの?」


『別に?』



その、気に入らなさそうな顔…

笑けてくる。笑








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