らぶ☆すとーりー 3
エレベーターが開くと、すぐに秘書がいた。



「失礼する!」



そう言って社長室へ行こうとする俺を、秘書が止めた。



「社長はお留守です!」



「何?」



俺は秘書を睨んだ。



「あなたは知っているのですか?戸田綾乃を。」



「いいえ、存じ上げません。」



「本当に何も知らないんだな!」



「はい。」



「じゃあ、金曜日何で綾乃を社長が呼んだ!」



秘書はハッとした顔で俺を見た。



「彼女が社長へ直々に退職願いを出したいと・・・。」



「はっ?」



意味が分からねぇ。



これ以上ここにいても、秘書は何も言わないだろう。



「分かった。」



とりあえず納得はしていないが、俺は父親に会わないまま社長室を後にした。




~隼人side終わり~




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