窓、ひらけば君と恋。

ある告白


ピンポーン…


香奈まだ寝てるかな?


ガチャ


「あっ。いらっしゃい。香奈のお見舞いに来てくれたのよね?上がって〜」


香奈のお母さんが笑顔で迎えてくれた。


2階の部屋に入ったとき香奈が笑顔で待っていた。


「ありがとう〜わざわざ来てくれて!座って」


香奈もう元気そうじゃん…


「もう大丈夫みたいだね。よかったよ」


うん。と香奈は頷くと私に聞いてきた。


「松原君…どうだった?」


「どうって…?」

松原君の名前がいきなりでてビックリした…


「なんか…今日の松原君どんなカンジだった?」


「友達できたみたいだよ。森田君と仲良く話してた」


そっか…と香奈は微笑んだ。そして…


「私ね。松原君のこと好きって言ったでしょ?」


…複雑な話になりそうだ…

「言ってたね…一目惚れしたんでしょ?」


私は冷静に答えた。


「最初は、一目惚れなんて…て思ってたんだよね。心の中ではまだ認めてないところがあった…」


認めてない…ところ


「でも…今日わかったの。一日休んだだけで早く明日にならないかなとか、松原君は今何してるんだろうとか…今日はそんなことばっかり考えてた」


「香奈…」


「だから…私は松原君のことが好き」





「こんなこと、改めて言うのも変だけど…でも香澄と彩夏には告白しとこうと思って」


香奈はなんだかスッキリしたような顔だった。

そのかわり私の心はモヤモヤで埋もれていく…


「そんな告白…本人にするためにとっておきなよ……」


「まだ松原君のこと何も知らないし…知りたいことたくさんあるから…これからは、どんどん知っていきたいと思ってる」


香奈は正直者で私が持ってない素直な気持ちをたくさん持っていた。



「じゃあ…また明日」


「うん。今日はありがとう!バイバイ」


私は手を振るとその場から逃げるように走った。


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