窓、ひらけば君と恋。
確か去年の秋に隣が引っ越して以来人がいないはずだけど…


私は窓からそーっと覗いてみた。



私の部屋の窓からは隣の2階の部屋の窓と同じ高さにある。



「前は男の人だったから窓開けにくかったんだよね…」



そう…前は30代の男の人の部屋だったんだよね。あっ!私が住んでるのは一軒家ね。



あっ!誰かいる。引っ越し屋さんが家具を運んでる…家具の種類からすると…ハァ…また男?



私は調査をやめて机に戻った。


「また男の人か…また窓開けられないじゃん!」


バフッ


私はベッドに倒れ込んだ…

すると


『香澄〜!ちょっと来てよ!お隣りに誰かが引っ越してきたみたい!」



そういえば私の名前言ってなかったよね。
蒼井香澄で〜す。ハイ。



「何〜お母さん〜」


玄関にお母さんがいた。そして知らない人が立っていた。


「娘の香澄です。15歳なんですよ〜松原さんの息子さんは?」


だっ…誰?あっ!もしかして隣に引っ越してきた人が挨拶にきたのかな?


「こんにちは。香澄です」



そういうと、松原さんはニコッと微笑んで、


「こんにちは〜香澄ちゃん15歳なのね。私の息子と同じね。仲良くしてやってね」


そういうと私のお母さんと立ち話をしだした。

私は長くなると確信し、お辞儀をすると2階に戻った。
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