窓、ひらけば君と恋。
「頭では分かってたんだ…」
「えっ…?」
「こんなことやめなきゃって…」
私たちは並んで歩き始めた。
「相手にも悪いって…罪悪感でいっぱいだったんだ…好きに…なれないんだ…」
……
「お前に言われて決心がついたよ。明日、謝ってくる」
「松原君…」
「どっちにしたって悲しませてしまうけど…」
私は足を止めた。
前を歩く松原君の後ろ姿を見ると切なくなった…
私がいないことに気付いて後ろを振り向いた。
「どうした?まだ、怒ってるのか…」
私は首を横に振った。
「私も…こんなこと言えるような人間じゃないのに…」
沙織さんのことを話さないなんて…反則だよね…
「なんか、隠してるのか…」
「うん…」
「うんって…素直だな…それってオレの為を思って言わないのか?」
「違う…自分のため」
言わなくちゃ…
「実は…」
言いかけたとき、松原君の手が私の口を塞いだ。
「言わなくていい」
「え…」
「他のやつだったら、聞き出すとこなんだけど…それで蒼井が笑顔でいられるんだったら、言わなくていいよ」
「なにそれ…」
「素直になれよ…」
そう言うと歩きだした。
そして、
「なんでだろうな…お前の笑顔を見てないと元気がでない。花火のときは、すごく楽しかったから…」
「……」
「帰るぞ〜」
ねぇ…松原君。
私は松原君の笑顔が見たい。
でも…私の笑顔と引き換えに松原君の幸せを奪っているのかもしれない。
松原君にとっての幸せは沙織さんの側にいることでしょ。
でも、私は今でも大好きな松原君の幸せを知ってるのに…
森田君の温かさや、
山本君の不思議な優しさよりも…
松原君の淋しさを好きな私は幸せなのかな…
揺れる恋が私を縛り付けていた…
「えっ…?」
「こんなことやめなきゃって…」
私たちは並んで歩き始めた。
「相手にも悪いって…罪悪感でいっぱいだったんだ…好きに…なれないんだ…」
……
「お前に言われて決心がついたよ。明日、謝ってくる」
「松原君…」
「どっちにしたって悲しませてしまうけど…」
私は足を止めた。
前を歩く松原君の後ろ姿を見ると切なくなった…
私がいないことに気付いて後ろを振り向いた。
「どうした?まだ、怒ってるのか…」
私は首を横に振った。
「私も…こんなこと言えるような人間じゃないのに…」
沙織さんのことを話さないなんて…反則だよね…
「なんか、隠してるのか…」
「うん…」
「うんって…素直だな…それってオレの為を思って言わないのか?」
「違う…自分のため」
言わなくちゃ…
「実は…」
言いかけたとき、松原君の手が私の口を塞いだ。
「言わなくていい」
「え…」
「他のやつだったら、聞き出すとこなんだけど…それで蒼井が笑顔でいられるんだったら、言わなくていいよ」
「なにそれ…」
「素直になれよ…」
そう言うと歩きだした。
そして、
「なんでだろうな…お前の笑顔を見てないと元気がでない。花火のときは、すごく楽しかったから…」
「……」
「帰るぞ〜」
ねぇ…松原君。
私は松原君の笑顔が見たい。
でも…私の笑顔と引き換えに松原君の幸せを奪っているのかもしれない。
松原君にとっての幸せは沙織さんの側にいることでしょ。
でも、私は今でも大好きな松原君の幸せを知ってるのに…
森田君の温かさや、
山本君の不思議な優しさよりも…
松原君の淋しさを好きな私は幸せなのかな…
揺れる恋が私を縛り付けていた…