ワタシノ好キナ王子サマ★
基之君の力強い腕から降ろしてもらった私は、長い間放置されていた、鞄を手に取った。



「改めてすみませんでした。急な下り坂を本気で走った俺は馬鹿っす。」


基之君は何故かまた謝った。



「…そうだ!!二人にお詫びさせて下さい!!」


その言葉と同時に基之君の顔が輝いた。


「は!?」

和哉は驚いていた。


「意味分かんねぇ。なんで俺まで??…遠慮しとくわ。」


「私もいいよ。避けなかったのが悪いんだし。」


私も和哉につられて、誘いを断った。
< 16 / 46 >

この作品をシェア

pagetop